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短編No54 顔剥ぎロワ

 
作者:マロン名無しさん
掲載日時:2006/12/31(日) 15:12:18
ネギま! バトルロワイヤル


主催者よりルールが読まれる、基本的なルールは通常のバトルロワイヤルと変わらない。だか一番の違いはタッグマッチルールだ。
「ではパートナー選びのルールについて説明します。
まず皆さんには組みたい生徒を決めたのなら手を挙げてもらいます、そして一番早く手を挙げた生徒は他の生徒の名前を呼びます。
もちろん呼ばれた生徒にも選択権はあります。もしその生徒と組みたいのなら晴れてパートナー決定。
もし断れれば、また同じく皆さんに手を挙げてもらい同じように決めていきたいと思います。
ようするに一度の挙手で選択できるのは一人だけです。あと言えるのは早ければ早いほど選択肢はあると言うことですね。
では早速ですが始めましょう。」
主催者の女性がいう。
とすぐに手を挙げた生徒がいた。

「ハイ」
皆、その生徒を見る。
手を挙げたのは「究極超人」、「麻帆良の最強頭脳」と異名をとる、超鈴音だった。

「みんな、悪いネ。どうしても組みたい人がいるので上げさしてもらったネ。」
「これは楽しみですね、究極超人といわれる貴方が誰を指名するのか。」
女性主催者はこれから始まることに楽しみを隠しきれない。
「超さん、遠慮なさらず始めてください」
主催者は超をせかす。

「私のパートナーだがこの学園生活の中、考え方、判断力、行動等など… つぶさに観察した上で決めさせてもらったヨ。」
超は人差し指を立てた右腕をあげ、クラスメイト達に向ける。
超はクラスメイト達を指しながら右腕を動かす、そしてある場所で動きが止まった。


「一緒に行こうネ、五月。」


「究極超人」
「麻帆良の最強頭脳」
「マッドサイエンティスト」
「と呼ばれた超鈴音のパートナーが……」
「四葉さん!?」
クラスメイト達は驚く。そして指名された五月も驚く。
「ちゃ、超さん。私は。」

「超さん、それはひょっとしてギャグで言っているのか? それとも恐怖で狂ってしまったの?
超さん貴方は貴重な選択権を台無しにしたのよ。貴方ならある程度の生徒と組んでも優勝候補の一角なのにわざわざ四葉さんを選択するなんて、
主催者としては貴方には活躍して欲しいのよ。」
女性主催者は超に説得を試みる。
「間違いなら、今回は特別に今のはなかったことにして仕切り直しをするわ。」
だが超は笑みを浮かべて言う。
「私はギャグで言っているのでも恐怖で狂っているのでもないネ。五月こそ私の唯一無二のパートナーヨ。」
「超さん、貴方自分がなにを言っているのか分かっているの、このゲームは命がかかっているのよ、なのに五月さんと組んでみすみす死ぬことを選択するなんて」
主催者はさらに超に説得する。
その言葉を聞いた五月の表情が変わったのを超は見た。
『そうネ、その目ネ、貴方の潜在能力は一目見たときから見抜いていたヨ、けど私が惚れたのはそんなもんじゃないネ。』
超はあるできごとを思い出す。


あれは超包子に名古屋コーチンを仕入れたときだった。
「待つね!」
古が逃げ出した名古屋コーチンを追いかけていた。生きのいい食材を使うために今回は生きたまま仕入れたのだった。
「お待ちください」
「待てっ」
葉加瀬と茶々丸も追いかけるが名古屋コーチンは素早く3人の手をすり抜けて行く。
そんななか突然出てきて素早い動きで名古屋コーチンを捕まえたのが五月だった。
そしてすぐに素早い動きで手に持っていたワイヤーで名古屋コーチンの首を絞めて絞殺する。
「さ、五月……。」
五月の行動に3人は驚いた。
「可哀想ですが、また逃げ出さないため、そして超包子に来る皆さんに食べてもらうためです。さあ皆さん戻りましょう。」
一部始終を見ていた超がニヤリと笑ったのを誰も気づかなかった。

エヴァ、楓、龍宮は超の真意を考えていた。
「いったい何を考えている、超鈴音。」
「四葉殿を選んだということは『私は参加しない』という意思表示なのか?」
「四葉に潜在能力があるということなのか? わからん。」

「超、いいがけんにするアル。」
古は超に語りかける。クラスメイト達も無言の圧力を超にかける、が超はそれを逆手にとりクラス全体に言う。
「おおかた、私と組めば生き残ることができる。だから私と五月が組むことに反対なんだろう。」
その言葉を聞いて夏美、美空、風香はドキっとした。彼女達はなぜ五月なのか、五月とくめるのなら自分達とも組めると考えていたからだ。
「私の相棒は五月以外にないネ。五月、私は断言するネ! 貴方はこのクラスの誰よりも素晴らしい人間ネ。
ただ今はその刀を体の奥深くの鞘にしまい込んでいるだけネ!
私と組めばそのよく斬れる刀を鞘から出す術を教えてやるヨ! 貴方、このまま夢を叶えられずこんな所で死んでいいのか!!」
超の言葉を聞いて五月は震える。
どうするべきかの大きな決断を迫られていると感じていた。
「いい加減にしてください」
「五月が困っているのに」
あやかと裕奈が超に向かって叫ぶ。
そして少しの沈黙が場を包む。


「……、わかったネ。もしパートナーが見つからなければどうなるね」
超は主催者に聞く。
それを聞いてクラスメイト達も耳を立てる。彼女達もどうなるかを聞いていないからだ。
「偶数だから誰も余らないようになっているけど。決まらなければ強制的に決め指していただくわ。」
「では、それを拒否したらどうなるネ」
「ゲーム不参加として首輪を爆破して死んでもらいます。」
沈痛な空気が場を包む、積極的に手を挙げてパートナー選びをするか、しかしそれでは参加する意思表示に見えてしまう、
かといって何もしないと強制的にパートナーは決まってしまう。

「そうか、わかったね。では私の首輪を爆破して欲しいね。」
「!!」
超以外のクラスメイト達そして主催者、バトルロワイヤルを管理するスタッフにも衝撃が走る。
「超さん、貴方は他の生徒達に比べて生き残る確率が高い生徒なのよ。なのにあきらめてしまうなんて。」
主催者は超を説得する。
「私は五月と組めないのなら参加しないね、今のこの場所で交われないのなら、
同じ世界で生きていても金輪際、超鈴音と四葉五月のイチバンタッグは結成はないだろうぜ… 、さようならネ。」
超はそういうと目を瞑る。
「超さん! 私の… 私の奥底に眠る刀を!鞘から出してください!!」
五月が叫ぶ。
クラスメイト達は驚くが誰も何も言えなかった。超があそこまでしたのだからもう止めることはできなかった。
「出すだけじゃないヨ。ピッカピカに研いてやるネ!」
超はそういうと五月を肩をたたく。
「では晴れて最初のチーム結成ですね」
主催者もここまでくればこのチームを認めざるを得なかった。
「けどいい名ですね、イチバンタッグ。一番目に決まったこともあっていいですね」
「その名前だがネ、今の私達にはふさわしくないネ、いまは天に向かって膨張したいということで「ヘブン・イクスパンションズ」というチーム名にするネ」
「そう、残念ね、けどそれもいい名前ね「ヘブン・イクスパンションズ」こちらでも貴方達のチームをそう呼ばしてもらうわ」

こうしてこのバトルロワイヤルの最初のタッグチームが決まった。
 

    [管理人の短編一言感想集] その54
    タッグマッチ。超と五月のタッグ。五月の潜在能力。先が楽しみな短編。
    どことなくキ○肉マンを思い出したり・・・世代じゃないけどっ!
    by 別館まとめ管理人(YUYU)
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