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短編No33 私だけのお嬢様

 
作者:マロン名無しさん
掲載日時:2006/05/12(金) 00:20:13
ネギま! バトルロワイヤル


お嬢様、私は貴女のためなら何でもいたします。
貴女は私の全てです。
あぁ、そんな脅えた顔をしないで。
貴女にそんな顔は似合いませんよ。
━━━たいして親しくもない者しか殺してないじゃないですか。
貴女は知らないかもしれませんが昨日夕映さんを見逃してあげましたし、今殺した椎名さんだって別段親しいわけでもないでしょうに。
なのに何故そんな目を向けるのですか?
なのに何故そんな顔をなさるのですか?
ほら、立って下さい。
「……なんでや」

あぁ、暖かいなぁお嬢様の手は。
傷付いた私を癒してくれる。
「………なんで……なんで殺したん!?」
それは、万が一を防ぐために……
「桜子は味方やった!脅えるだけの私に声をかけてくれた!自分かて怖いはずなのに、銃は私に預けてくれた!なのに!」
ですから、それは………
「なのに何でや!いきなり襲ってきて……せっちゃんこのゲームに乗ってしもたん!?桜子は話し合おうとしたのに、容赦なく斬って……せっちゃん最低や!」
……………
「最低や、ほんまに最低や!絶対助けに来てくれるって信じとった……桜子もや!絶対にせっちゃんが助けてくれて、明日菜やエヴァちゃんと協力してこのゲームを終わらせてくれるって、信じ
「うるさいよ、お前」


「………ッあ゙ぁああ゙ぁぁあぁぁぁ!!」
あぁ、私としたことが。最愛の人の腕を切り落としてしまうなんて。
でも、お嬢様だって悪いんですからね?
話を聞かないお嬢様がお仕置きされるのは仕方のないことなんですよ?
でも、お嬢様の綺麗な肌を傷付けたくなんかないので、おとなしくしてくださいね?
「ひぁぁ……た、助け………」
あぁ、泣かないでくださいよ、もう。
あまり騒ぐと人が来てしまいますよ?
まぁ、お嬢様の細く美しい腕とはいえ、人間の腕を容易く切り落とせるコイツがあれば誰が来ようと負けませんけどね。
「明日菜……明日菜ァァァァッ!」
「…………ッ」
「い゙あぁぁあぁあぁぁ」
いけない、またやってしまった。
この状況のせいで少し短気になったのかな?
まぁでも、私という騎士がいるのに明日菜さんを呼んだお嬢様にだって責任はあるんですよ?
私には貴女しかいないように、貴女には私しかダメなのです。
あぁ、腕が無いのに無理して走るから転ぶんですよ。
ほら、汚い地面を這ってないで、素直に私に助けを求めて下さいよ。
私を必要として下さいよ。
「誰か……誰かぁぁぁぁッ」
あぁ、もう。だから静かにして下さいって言ってるでしょう。
「あ……かはッ………」
このご無礼の分の“お仕置き”は後でたっぷりして下さい。
今は黙っていただくことが優先ですから。


「せ……ちゃ………」
あぁ、私の大事なお嬢様。
首からも貴女の温もりを感じとれます。
なんて優しく、暖かい温もりなんだろう。
「く…………るしッ…………」
あぁ、もう離さない。離してなるものか。
大事な大事なお嬢様を失うなんて絶対に御免だ。
「……………………」
聞き取ることはできなかったが、お嬢様の口が確かに動いていた。
あの動きは………「ごめんね」……か?
ううん、ええんよ。私もちょっとムキになりすぎてたし。

………あぁ、なんたること。
まさかお嬢様がし、失禁されるとは………
あ、ご安心下さい。そのくらいで嫌いにはなりませんので。
とりあえず椎名さんの制服を拝借してくるので静かに待ってて下さいね、お嬢様。




「………刹那さん!」
あぁ、神楽坂さん。ご無事で何より。
お嬢様がお喜びになりますよ。
「さっき木乃香の声が聞こえたけど、いった
「お嬢様は今は落ち着いてお休みになっております」
「刹那さん、木乃香と一緒だったんだ……よかった……」
………いけない、お嬢様の下半身は今グッショリと湿ってるんだった。
………お嬢様の名誉のためです。神楽坂さんを殺しても許してくれますよね。
「神楽坂さん」
「ん?何?」
「ごめんなさい」


あぁ、愛しいお嬢様。
ご安心下さい。貴女の不利益となるものは全て私が潰しますから。
大事な大事なお嬢様。
周り全てがどうなっても、私だけは最後まで側にいますから。
だから、もう離れないで下さいね?
愛しい愛しいお嬢様。
もう離さない。
私だけのお嬢様。
  
 

    [管理人の短編一言感想集] その33
    せっちゃん、怖っ!
    百合色の強い短編です。
    by 別館まとめ管理人(YUYU)
    お問い合わせはyuyu_negirowa@yahoo.co.jpまでお願いします。
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