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短編No105 スキンヘッド物語(円 Ver.)

 
作者:マロン名無しさん
掲載日時:2008/03/16(日) 23:39:24
ネギま! バトルロワイヤル


「あれは、円だよね。」
ウチは一つの集落というかこの島の繁華街に来ていた。バトルロワイヤル。このゲームにウチらは参加させられていた。
ウチはとりあえず、もらった地図にあった集落を目指した。ここは港があってかってはここがこの島で一番栄えていた場所だったと思う。
いまは無人島だけど当時の姿がわかった。

円だったら信頼できる。
同じバンド仲間でチアの中でも一番気が合う円なら大丈夫というのがあった。
それに円と一緒に行動したいというのがあった。円は一つの建物の中に入っていった。

「床屋!?」
ウチは円がはいっていった床屋の前に来た。なぜ円がここに入ったのだろう!?

ドアを開けてはいる。
「円、いるの!?」
ドアを開けてまず円に呼びかける。危害を加える加られないために。


「こないで!!!」
円が店の奥から、銃を突きつける。
「円………。」

ウチは手を挙げる、円に危害を与えない意思表示を示すために。
「亜子、貴方を私も殺しに来たのね!?」
「ちがう!!!」
ウチは円に向かって叫ぶ。

「みんなそう言うよ、まき絵も桜子も……、近づいてきて、そして気を許したら襲いかかってきた。
とっさに逃げることはできたけど……。もう誰も信じない!!!」
「そんな……、けどうちはそんなことはない。円、一緒に脱出しよう!!」
まき絵と桜子が……、信じられなかった、けど円のおびえきった表情で円は嘘をついていないと確信する。

「貴方もそうやって油断させて、私を殺すのでしょう。」
「ちがう、円! ウチを信じて!!」
「亜子、いまのうちにここから出て行きなさい、私も人を殺したくないから。けどこれ以上ここにいたら撃つわよ。」
円は拳銃をウチに向ける。
「いやや、円。一緒に行動しよう。」
「亜子、いい加減にして。私を一人にさせて!!」
ウチは円にねばり強く説得する。
「嫌よ、円。ならどうしたら信じてくれるん。」
円はウチから顔を背ける、そして何かを取り、ウチに見せる。


「亜子、もし本当に私を殺さないのなら。」
円は手に持っていた、電動バリカンのスイッチを入れる。
「これであんたの髪の毛を剃って!!」

「……!!」
ウチは一瞬ひるんだが。
ここで逃げたら円とはもう会えないと思った。
「いいよ、円、貸して。」
円はバリカンをウチに投げた。ウチはバリカンを拾うと頭に当てた、
躊躇無くバリカンで頭を刈っていく。そして髪の毛は次々床に落ちていく。
手と見にくいが遠くの鏡で自分の頭を確かめる。
「どう、円。これで信じてくれる!?」

円は呆然と体を震わせてウチをみていた。そして……。
「う、ううっ、うわぁっ、うわわわわわわーーー!!!」
円の手から銃が落ち、円は床に手を着いて慟哭していた。
「私は、私は、なんてことを………、亜子ごめん、ごめん、ごめんなさいーーー!!!」
円は大声で泣いていた。

このままではもし殺意を持った誰かに知られてしまっては襲われる。
ウチは円に駆け寄る。


「円、落ち着いて、ウチはどこも怪我はしてないよ、円に襲われてもいないし、髪の毛は自分で刈ったんだから。」
ウチは円に優しく言う。
「けど、女の子にとって、髪の毛は命の次に大事な物、それを私は亜子を信じず、
亜子の手で落としてしまった……、亜子、亜子、ごめんなさい、ごめんなさい……。」
円は声は小さくなったがまだうちに謝っていた。

「円、ウチはまだ若いし、髪もショートカットだから1年もすれば元に戻るよ、
二度と戻らない物じゃないし、髪の毛なんかより円が分かってくれたことが嬉しいよ。」
「ううっ、亜子、亜子ーー!!」
円はウチに抱きついて泣いた。ウチは円の背中をさすりつつ落ち着くのを待った。

「亜子、私の髪の毛もバリカンで刈って!!」
しばらくして落ち着いた円がうちから離れたとたんとんでもないことを言った。
「円、なにいってんの、ウチには気を遣わなくてもいいよ。」
「駄目、それでは私の気が済まない、それにこれは自戒だ。なあ、亜子やってくれ。」
円の意志は固いみたいだった、ここで言っても円は曲げてくれないようだった。
「わかった、けど途中で止めへんで」
ウチはバリカンで円の髪の毛を刈っていく。


「亜子、似合うかな!?」
スキンヘッドになった円が聞いてくる。
「似合っているよ、円」
スキンヘッドになった円は学園での円に戻っていた。
「そこに雑貨屋さんがあったよ、頭を隠す物が置いてあるかもしれないから行ってみる!?」
「ああ……」

流石にこの頭で出歩くのは他のみんなにショックを与える、ので何かで頭を隠すことにした。
雑貨店には少し衣料関係のものがあった。うちはバンダナ、円は帽子を選択した。
「もう少し持って行こう。」
「なんで!?」
ウチは聞き返す、着替えかなと思ったが?
「私達が他の子達とあったとき、敵かどうか調べるのに頭を剃れるかどうかを試してみよう。
もし本当に刈った子なら何か隠す物がないと行けないし。」
これにはウチも苦笑いした。が、はったりとしてはいいなと思った。

準備が終わり、ウチと円は集落を後にした。
荷物は帽子とかバンダナ、缶詰が増えた。あとバリカンも。


ウチと円はなんとかゲームから生還できた、ちなみに生還者は全員スキンヘッドだったことを付け加えておくね。


終わり。
 

    [管理人の短編一言感想集] その105
    短編No87と同じくスキンヘッドを題材にした短編。
    円の発言には吹いた・・・・。
    by 別館まとめ管理人(YUYU)
    お問い合わせはyuyu_negirowa@yahoo.co.jpまでお願いします。
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