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短編No68 バトルロワイヤル敗者復活戦 その2

 
作者:マロン名無しさん
掲載日時:2007/08/16(木) 13:02:07
ネギま! バトルロワイヤル


「明石先生! 大丈夫ですか?」
雪が裕奈の元へ駆け寄ってくる。
「明石先生、この人達が侵入者ですか?」
「そう…、彼女達は私やのどかが参加したバトルロワイヤルで死んだ人間。生き返るという欲望にとりつかれて、
忌まわしいバトルロワイヤルを再びこの学園でおこして参加しようとしてる。彼女達の体はもうこの世にはないから、
私やのどか、雪ちゃん達学園の生徒の肉体を奪おうとしている。」

「なんですって……。」
雪も裕奈や事件後知り合って魔法を教えてもらったのどかからこの事件のことは知っていた。しかし二人ともいったい中でなにがあったかは詳しくは教えなかった。
「で雪ちゃん、なぜ持ち場を離れたの?」
「この場合は、一番近くの持ち場の人間が救援に入るべきと書いております。他の者はその場で待機と。」
「……、そうだったな。」
裕奈は苦笑いをする、雪の言うとおりだった。

ダッ!
まき絵と桜子は裕奈と雪の注意がそれている隙に学園に入ろうとするが……。
「うわあぁぁぁ。」
「きゃあぁぁぁ。」
裕奈の魔力が二人を吹き飛ばした。

「何度も言わせるなゆーなよ、彼女達に手を挙げることは…」
黒フードの女が裕奈に言おうとするが裕奈はそれを打ち消すように力強く言う。
「私はこの学園を死んでも守るのが私の使命です、これが貴方への反抗なら、この明石裕奈、命をもって貴方に償いましょう。
ですが!! まき絵と桜子は許さない、私の手であの世に送り返す。」


「なによ、ゆーな、あの世に行くのは貴方の方よ、やーーっ。」
「そうだよ、私達のように苦しんでよ、えーーーい。」
「明石先生!」
まき絵が電磁鞭を桜子が槍で裕奈に攻撃を仕掛ける。
雪は裕奈に向かって叫ぶ。
「まき絵、私の親友。桜子、私の幼馴染み。だった人。だかバトルロワイヤルに乗り、過ちを犯し、
悔い改めず再びバトルロワイヤルに参加する汚れきった魂の貴方達はこの学園に一歩もいれない。私があの世に送り返してやる。」

「舞い戻れ、あの世へ。 スターライトエクスティンクション」
裕奈の両手から眩い光が放たれる、その光はまき絵と桜子を包み込む。
「なんなの……。」
「ああっ……。」

そして眩い光が消えていく。まき絵と桜子の姿はなかった。
「まき絵に桜子よ貴方達の肉体はこの世から完全に消滅しあの世に逆戻りした。」
少し思いに浸っていた裕奈に黒フードの女が言う。

「ゆーなよあの二人をあの世に帰したところで戦いは終わったわけではない」
「お言葉ですがそれでも引くことできません、生徒を守るためにかってのクラスメイト残りの24人をあの世に返すまでは。」
「24人!? 残り23人だけど、このゲームに参加しているのは、一人参加しないのがいてね。
まあ、いいわ、みんな出てきなさい。」
黒フードの女の掛け声と同時に黒フードの女の後ろに8年前のバトルロワイヤルで死んだ残りの3-Aの生徒達が姿を現す。
その当時の姿のまま、変わっているのは赤地から紫の色になった制服と同じく赤色に光る首輪が紫色になっているところだ。
そしてその中で三人の少女がゆっくり歩きながら黒フードの女の前に出てくる。


「あ……、貴方達は……、かって私と共にあのゲームで行動を共にしていた。
長瀬さん、円、アキラ。」
言いつつ裕奈は彼女達の最後を思い出していた。
「共に行動し、あのゲームをつぶすために行動した仲間、だが……。
円は空の彼方で塵となり、アキラは絶対零度の中息絶え、長瀬さんは自らの体に必殺技を当て道連れで散った。」
そこまで言うと裕奈は三人に問いかける。
「貴方達は無理矢理参加させられただけでしょう。そうでしょう!? 長瀬さん、円、アキラ。」
裕奈は彼女達三人だけは違う、そうあって欲しいという希望を込めて問いかける。
だがしかし。

「そこをどけ、裕奈。退かなければ排除するまで。」
「円……。」
裕奈は予想外の円の言葉に愕然とする。円は裕奈のそばに接近する。
「エクスカリバー」
円は叫びながら裕奈に向かって手に持つ剣、エクスカリバーを裕奈の頭上に振り落とす。
このエクスカリバーはエクスカリバーを模して作られたレプリカである。以前のバトルロワイヤルで円に支給された武器であった。
「明石先生!」
決まったかに見えたが裕奈はテレポートを使い回避をするが髪の毛数本が切られた。
「テレポートで回避したの、けど次は髪の毛だけではすまさないよ。」
円が続けて攻撃を仕掛けようとするが。
アキラが円の前に出て円を制す。
「円、裕奈に無駄な血を流させるな、私がやる。」
「アキラ…。」
「あの戦いの中で身につけた、この凍気で。」
アキラは手のひらに氷を集めて裕奈に向かって放つ。
「ダイアモンド・ダスト」
裕奈に向かって吹雪が放たれ、裕奈は吹き飛ばされる。
アキラに支給された武器は氷を自在に作り操る能力だった。


「ぐはっ。」
「明石先生!」
雪が吹き飛ばされた裕奈の元に駆け寄り、裕奈の上半身を起こす。

「明石殿、貴方ほどの人、退くと言って退いてくれるような人間ではないのを以前のゲームで知っているでゴザル。
だからせめてひと思いに葬ってあげるのがせめてもの情けでゴザル。」
楓は座り込んでいる裕奈に向かって手刀を振りかざそうとする。
その時、裕奈は見た。
『長瀬さん、長瀬さんの心が哭いている。』
楓が血の涙を流しているが裕奈に見えた。そして後ろの円とアキラを見るが同じように彼女達も血の涙を流していた。
『彼女達の魂が血の涙を流して慟哭しているのが私には分かる。』
『……』
雪が裕奈の顔を見る。雪も彼女達が血の涙を流してるのを気づいていた。
『雪ちゃんも気づいたの!?』
『はい。』
雪は裕奈へアイコンタクトで言う。

そして二人は三人の後ろを見るが他のクラスメイト達に変化はない、どうやら楓、円、アキラの三人だけが慟哭している。

「明石殿、覚悟!」
楓が手刀を振りかざそうとするが。
黒フードの女から放たれた魔力が裕奈と雪を金縛りにして動けなくしてしまう。
「か、体が動かない。」
「うっ、ううっ。」
「楓さん、もうよいわ、ゆーなと雪ちゃんの動きは私は封じた。彼女達は私に任しておいて。そんなことより、貴方達はゲームへの参加を。
いまから貴方達23人をテレポートさせて学園中に散らばらせるわ。あとルールを追加するわ、
邪魔な魔法使い達もあの世に送れば貴方達を送り返したと判断してカウントするわ、だから遠慮無く闘いなさい。
もちろん中には欲しい肉体もあるかもしれないけどね。
まき絵ちゃんと桜子ちゃんは残念だったけど仕方ないね、あと見つからなかった風香さんもね。」
黒フードの女がルール追加をいいながら裕奈に教えるように参加していないのは風香だと告げる。


「では健闘を祈る。」
言うと参加者23人の姿は消えていった。それぞれ学園のどこかに飛ばされたのだろう。
そして黒フードの女は裕奈と雪に近づいてくる。

「ゆーなよ、今回の私への反抗の数々、覚悟はできていような。」
「ううっ……。」
「明石先生…。」
「だがやはり私は貴方が可愛い、それに貴方はそこの雪ちゃんと共にこのゲームの大事な賞品、ゆえに二人仲良く夜明けまで眠ってもらうわ。お休み、ゆーな。」
黒フードの女が裕奈に手をかざそうとしようとした瞬間。まぶしい光が遠くから光った。
黒フードの女が光の方向を見る。光の正体はライトアップされた時計台だった。
「だれが時計台をライトアップした。」
「私だ!」
ゆっくり黒フードの女に向かって歩いてくる少女が居た。その姿を見て裕奈が言う。
「エヴァンジェリンさん。」
裕奈にとっていま一番来て欲しい人が来てくれた。

「久しぶりだな。」
エヴァは黒フードの女に向かって言う。


私達の戦いは始まったばかりEND
 

    [管理人の短編一言感想集] その68
    No67の短編の続き。
    バトルロワイヤル敗者復活戦のアイディアは良いですね!
    by 別館まとめ管理人(YUYU)
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