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短編No67 バトルロワイヤル敗者復活戦

 
作者:マロン名無しさん
掲載日時:2007/08/02(木) 21:40:08
ネギま! バトルロワイヤル


これは時間軸がずれたある未来のお話です。

8年前当時の麻帆良学園の中等部3-Aが巻き込まれた事件がありました。
そして今夜、その悪夢が再び復活する。

「もうすぐ日暮れか…… 。」
学園長室、学園長室の椅子に座る一人の若いスーツを着て長い髪の女性が言葉を漏らす。
彼女の名は明石裕奈。8年前のバトルロワイヤルで生き残った4人の生徒の一人。
あの事件生き残ったのは裕奈、超、エヴァ、のどかの4人だけだった。
その後裕奈は魔法先生となった、超も麻帆良に残った。エヴァは相変わらず登校地獄がかかったまま。のどかはネギと共に学園を去った。

いまの時期は日本で言う「お盆」死者があの世から帰る日。
世間では長期休み、もちろん麻帆良学園も例外なくお盆シフトをとっている。
と言うわけで裕奈は本日の宿直魔法関係者の最高責任者になっていた。
若い裕奈では不安という声があるが、エヴァ、超もいるので、安心して裕奈より年上の人間はエヴァ以外は本日は休みである。
あとエヴァや超は人格的に信用できない人もいるので裕奈が最高責任者になっていた。


裕奈は窓から日暮れを見ていた。学園に何かあるのなら、夜に大半は起こるからだ。
夕暮れを見つつ気持ちを引き締める。

「!!」
日が沈んで侵入者の気配を裕奈は感じ取った。学園の門の前である。
裕奈は残っている魔法宿直者にメールで連絡を取る。
「侵入者の気配あり、場所は学園の門の前、各自持ち場で警戒せよ。私は現場に向かう。」
裕奈は現場に向かう。彼女がこの行動に出られるのは超、エヴァの存在が大きい。


学園の門の前、そこに侵入者はいた。侵入者は黒いフードをかぶり、マントで体を包んでいた。
男か女なのか、若いのか年寄りなのかも分からない。
裕奈は侵入者を見つけ警告をする。

「すみませんが学園は夏期休暇中です、尚かつもう夜です。お引き取りを願えませんでしょうか?
 それとも”学園”以外に用事があるのですか? もしそうなら命の保証はしませんが。」
裕奈は決まり文句ような言葉で話しかける。

「命の保証!? 貴方は私を殺せないよ。」
「なにい!?」
裕奈はいまでは麻帆良魔法関係者では最上位級の実力者。なのに目の前の人物は自信ありげに言葉を返す。
『女性……!?』
裕奈は言葉を聞いて以外に思う。

「ゆーな、余の顔、見忘れたか!」
「余だと!!」
どこかのお話でかって毎週行われていた台詞のやりとりが成される。
謎の女はフードが被った頭を上げ、顔を一瞬裕奈に見せる。
女の顔を見た瞬間、裕奈は凍り付く。
「そ、そ……、そんな……、どうして貴方がここに…。」
「ゆーな、こういう時はどうするか分かるだろう。早く土下座をしないか!」
「はっ、はいっ。ははっ。」
裕奈は目の前の女の言われるままに土下座をする。
「そう、貴方は私には逆らえない。
今日の学園最高責任者ゆーなよ、夜明けまでの10時間この学園をバトルロワイヤルの会場としてつかわしてもらうぞ」
女は裕奈に信じられない言葉を言う。


「それはできません……、貴方の言うことでも、あのゲームがいかに忌まわしく悲しく悲惨なゲームなのかをご存じではないのですか?」
裕奈は拒否の姿勢を見せる。
「安心しろ、ゆーな。今回の参加者は貴方達生きている人間ではない。だから誰も死なない、
貴方達はこの学園でゆっくり見物していれば良い。だが邪魔するときは容赦なく死ぬと思え。」
「どういう事ですか!?」
裕奈は意味が分からず聞いてみる。
「こういう事よ、でておいで、桜子ちゃん、まき絵ちゃん。」
女の言葉を聞いて、2人の人物が姿を現す、その人物とは8年前のバトルロワイヤルで死んだ佐々木まき絵と椎名桜子だった。
まき絵と桜子は黒いマントに首から下の全身を隠して現れた。
「久しぶりー、ゆーな。」
「ゆーな、似てきたね。あの人に。」

「いったい何をたくらんでいるのですか!!」
裕奈は怒声を黒フードの女にぶつける。
「敗者復活戦、彼女達は夜明けまでの10時間よみがえってもらい、バトルロワイヤルをしてもらいます。
ルールは夜明けまで生き残ること。もし生き残ったのなら、好きな生きている人間の体をもらうことができるのよ。
そうゆーなの体やノドカ・スプリングフィールドとか、貴方の受け持ちのクラスの生徒とかね。
希望者多数の場合はあの世に送り返した人間が一番多い人に決めます。」

「なんてことを……、私やのどかだけでなく私の生徒達まで。にしても……。
まき絵、桜子。貴方達、ゲームに乗って過ちを犯し、死してもなお罪を犯すというの……。」
裕奈は哀れみの目で2人を見る。
「なによ、なによ、なによ!! 生の世界で生きているゆーなになにがわかるのよ!!!」
まき絵は絶叫と共にマントをとる。続いて桜子もマントをとった。


「うっ、それは!!」
裕奈が見たのはまき絵と桜子の首に付いた紫の光り輝く首輪、
そして麻帆良学園の制服だが赤地が紫色の色に変わっている制服だった。
「これは、このゲーム参加者の制服、わかりやすいでしょう。間違いを防ぐ為よ」
黒いフードを被った女が言う。
「さあ、まき絵ちゃん、桜子ちゃん。学園に入って、ゲーム開始よ。」
「はいっ!」
2人は返事をして学園に入ろうとする。

サッ。
裕奈が2人の進路を両腕を広げてふさぐ。
「ゆーな、邪魔するの、あの人の言うことが聞けないの!?」
「私はあの人には逆らえられない、だが貴方達までの思うとおりにはさせない。
クリスタルウオール」
裕奈は魔力を発動させ、自らの前に水晶のように光る壁を作る。

「なんなの!? この壁は。けど私には武器があるもんね。」
まき絵は武器を取り出す、鞭だった。
「この鞭は普通の鞭じゃないのよ、当たれば電気が流れるんだよ。えーーい。」
まき絵は電磁鞭をクリスタルウオールに当てる。
が電流が逆にまき絵に襲いかかってくる。
「あがぁぁぁぁっ。
電気が私に流れるなんて、どうして……。」
「どいて、まき絵。私が崩しちゃうよこんな壁。」
桜子は背中にある槍を手に持ちかえ、壁に向けて振りかざす。
「でやああぁぁ!!
うわああぁぁぁっ。」
桜子も槍ごとの衝撃が自身に跳ね返ってきた。


「無駄よ、この壁はすべての攻撃を跳ね返すの、攻撃すればするほど自分を苦しめるだけだよ。」
裕奈がクリスタルウオールの説明をする。
「いい加減にしないか、ゆーなよ!」
黒フードの女が裕奈の反抗に語気を荒げる。
「こんな壁私に通用すると思うか? 崩してあげる。」
黒フードの女が魔力を発動し。クリスタルウオールに魔力をぶつける。
ガラスが砕け落ちるような音を立ててクリスタルウオールは砕け散った。
「さあっ、いくのよ。」
「はいっ、えへへへっ、本屋ちゃんの体は私がいただくよ。」
まき絵と桜子は学園に向かって走るが、再び裕奈が行く手を阻む。

「そこどいてよー! ゆーな!!」
「仕方がない……。」
裕奈は2人と闘う決意を決めようとする。
「よせ、ゆーな。その2人に手を挙げることは私に対して手を挙げることよ。」
裕奈はその言葉を聞いて手を出せなくなってしまった。


「ゆーな、邪魔、邪魔だよー、どいて、どいて、どいてよー!!」
まき絵は絶叫しながら裕奈を電磁鞭で何度も叩く。
「ぐっ、ぐうっ。私はこの学園と生徒達を守るのがいまの私の使命、例えこの命が尽きてもここから先へは通さない。」
「なら、死んでよーー、ゆーな!!」
まき絵が鞭を思いっきり裕奈に振りかざそうとした瞬間。

「魔法の射手 光の三矢(サギタ・マギカ セリエス・ルーキス)」
魔法の光の矢がどこからか飛んできてまき絵に当たる。
「きゃあぁ、痛い、痛い。」

その場にいた全員が矢の飛んできた方向を見る。
麻帆良学園中等部の制服を着た女生徒だった。
「雪ちゃん!!」
裕奈が叫ぶ、裕奈の担任するクラスの生徒だった。


私達の戦いはこれからEND
 

    [管理人の短編一言感想集] その67
    ゆーなが主人公の短編。
    ゆーなって主人公に使いやすいのかな?
    by 別館まとめ管理人(YUYU)
    お問い合わせはyuyu_negirowa@yahoo.co.jpまでお願いします。
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