「みなさんにこれから殺し合いをしてもらいます。」
いつもと違う雰囲気のネギに、無言になる3−A
説明は淡々と進んでいく。
(殺し合いって何? 何で私達が?)
まとまらない考えとともに生徒の緊張が高まっていく。
……そして
ネギが首輪の説明をしようとして後ろを向いた時
一人がいきなりネギへ向けて走り出した。
その表情は恐怖におびえた、親友でも一度も見たことのない表情だった。
パァーン
近くにいた兵士がまるで当然などとでも思っているように銃を撃った。
血を頭から流し、倒れていくのを見たその瞬間
3−Aの生徒は全員が一気に行動を開始した。
兵士はいきなりのことに、行動が遅れる。
その隙をつき数人で一人の兵士にしがみつき、銃を奪おうとする。
ピッ ピッ ピッ ピッ
聞きなれない機械音がする。
周りを見渡すと数名の首輪が点滅していた。
しかし、銃の音や叫び声などで気が付いている者は少ない。
それに、銃を持って狙っている兵士もいる。そんなこと気にしていられない。
別の部屋に待機していたであろう兵士が教室に入ってくる
「すぐに行動をやめなぶへぁ」
生徒の誰かが何かの説明をしようとしていた兵士をいきなり撃つ。
混乱は収まりそうになかった。
そして……爆発音とともに意識が途切れる。
30個の爆弾が次々と爆発、誘爆を繰り返し
3−Aにいた30人は一瞬にして全員この世から消えた。
爆発による煙が晴れてきた。
その後、生き残った兵士が目撃したものは血まみれで
既に何なのかが判別つかない「何か」であった。
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