私はまた生き残ってしまった…。
『残ってしまった』と言う事は私は死にたかったのだろうか?
フ…、昔の私だったらこんなこと絶対思わないだろうな。
私は何百年と生きてきて人の死は沢山見てきた。もう慣れた筈だった…。
何故だろう。胸が痛い。
何故だろう。目尻が熱い。
何故だろう。この孤独感。
いや、孤独感は前からあった。ただあいつらの所為で忘れてただけだ。
純粋で真面目な少年
馬鹿で自分勝手だが人外の私と普通に接してくれた少女
馬鹿みたいに騒がしかったあのクラス。
居心地は悪くなかった。だがあいつらはもういない…。
初めてだった。他人の為の復讐は…。
「フフ…、これでは茶々ゼロに馬鹿にされるな」
今宵も満月が美しい…
END
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